ゆしらくんへの個人的なメールのような文章

ゆしらくんへの個人的なメールのような文章

頃合いとして、今ぐらいのタイミングでメールするのがいいかな、と思い(ゆしらくんに電話しても出ない、あるいは出られないので)、長いメールを送ってもいいのだけど、ユニットのことをここで書いてもいるので、引き続き、個人的なことを、ここで書いていくことにした。

今日は、休みで、昼から、ゲオとブックオフに行って、結果、中古のCDアルバムを十五枚購入した。
合計三千円にならないほどかな。

どうして、この文章を書いているか、というと、レディオヘッドのCDを四枚、購入したからで、現在、僕は、アムニージアックを聞きながら、文章を打ち込んでいる。
ちなみに、今日、購入したレディオヘッドのCDは、

・ザ ベンズ
・アムニージアック
・ヘイル トゥ ザ シーフ
・イン/レインボウズ

買ってきたばかりなので、とりあえず、買ってきたアルバム達を、ちょこっとずつ聞いてみて、レディオヘッドは、まず、アムニージアックを聴き込むことにした。
なので、他のアルバムのことを書くのはもっと聞いてからにするが、僕は、レディオヘッドに関して、思い違いをしていたな、とはっきりと自覚した。
それは、数年前に、OKコンピューターをレンタルして聞いたのが、レディオヘッドの初体験だったことに起因していて、僕は、OKコンピューターを何度聞いても、自分の耳に馴染まなかった。
レディオヘッドの名盤だと言われている有名なOKコンピューターに関して、僕は、好きになれない何かがあって、それは、あのアルバムの楽曲たちの全体に漂う濃厚な閉塞感なのかも知れないし、よく分からないのだが、神経質な感じが、まったくもって、馴染まなかった(音楽性が高いことは分かるのだけど)。
ゆしらくんの話だと、トム・ヨークは、年々、健康的になり、躍動的な曲を作るようになった、というのと、何よりも、アトムさんのアルバムがとても素晴らしく、これは、昔よりも今の方がいいのかな、と思ってはいたのだけど、さて、レディオヘッドのどのアルバムを聞けばいいのか、分からないので、とりあえず、お店に置いてあった、レディオヘッドのアルバムを四枚買ってきて、その中から当たりもあるだろう、と思っていたのだが、ザ ベンズは置いておいて、他のアルバムは、どれも、素晴らしかった(ザ ベンズはレディオヘッドの二枚目のアルバムで、他のアルバムと違い、ロックバンドの音楽だと感じられた。これは、きっと、ニルバーナなどに近い音楽性で、レベルが高いとは感じたのだが、特筆すべきトムさんの現在に通じる音楽性はまだ希薄なように感じられたので、聴き込むならば、他のアルバムの方がいいかな、と思っている。もちろん、この印象は、今後、覆るかも知れないけど)。

さて、話は、アムニージアックなのだが、これは、名盤だと言われているキッドAの次のアルバムで、キッドAと同じレコーディングセッションらしいので、キッドAに通じる世界観や音楽の質なのではないか、と思われる。
だが、僕は、キッドAがどういうものなのか、聞いたことがないので、比較のしようもなく、ただただ、アムニージアックを聞いているだけであり、OKコンピューターとは違い、温もりや広がりがあって、すごいなぁ、と感じているところだ。
多分、まだ手元に届いていない、アトムさんのアルバムの方が、僕はすごいと感じるのではないか、と予感しているのだけど、それは、アトムさんの方が新しいアルバムだし、アトムさんが良すぎるのであって、アムニージアックは良すぎる、というほどまででは、僕の中ではないけど(偉そうな言い方をしているが、良すぎる、というのは、最上級の褒め言葉で、当然、僕のレベルからすれば、世のだいたいの音楽は、良いのであるし、アムニージアックが特筆すべき音楽であることに変わりはない)、はっきり言って、これは真似のしようがなく、いくら聞いても、現時点で、僕の音楽制作に影響を与えることは、例えば、グローブなどと比べて、かなり少ないのではないか、と思っている。
真似のしようがない。
僕は、このような音楽を、他に知らない。

と書いている時点で、もしかしたら、アムニージアックから、僕はかなり影響を受けるかも知れない。
どうしてかというと、今の僕の曲は、混沌に向かっていて、この混沌とした感じは、もしかしたら、アムニージアックに通じるものがあるかも知れないからで、これは、部分的に、影響を受ける可能性はある。
だけど、どう考えても、アムニージアックの曲たちを全的に真似することは、僕では出来ない。
多分、ほとんどの人は、真似が出来ないのではないだろうか。

音楽の基礎なるものがあって、それは、例えば、コード進行だったり、演奏方法だったりして、では、音楽の基礎があれば、レディオヘッドの曲が出来るようになるのか、と考えてみると、出来ないのはないだろうか、と、僕には思えてならない。
それは、ザ ベンズだったのならば、出来るかも知れないけど、今、アムニージアックが終わったので、イン/レインボウズに変えて聞いているのだけど、これは、ちょっと無理じゃね? という感じなのだ。


あれから、数時間、ぼーとしていた。

今までの文章は、アイフォンにキーボードを用いて、打ち込んでいた。
今からの文章は、デスクトップパソコンで、メモ帳を用いて、打ち込んでいく。
何か、頭が働かないというか、言葉を失った感じがしていて、アイフォンで打ち込んだ文章も、しっくりこないというか、一度、消して、もう一度、最初から打ち直そうかな、と考えていたのだが、どうせ、打ち込みなおしても、それほど、内容に変化はないっぽいし、しっくりいかない時は、しっくりといかないものなので、それはそのままにして、仕切りなおしみたいに、デスクトップパソコンにして、続きとして、打ち込もうかな、と思う。

悠長に、文章を、書いているのは、明日も休みになったからで、久しぶりに、のんびりと、文章を打ち込もうかな、と思ってのことだが、なかなか、のんびりとは、書けないのは、どうしたものか。
こういう時は、文章を打ち込むのではなく、曲を作ったほうが、気楽なのだが、未だに、アイフォンのアプリのカオシレーターが、アップデートされなくて、リアルタイムレコーディングして、そのまま直接、サウンドクラウドにアップされないので、曲を作るのはお休みして、久しぶりに、文章を打ち込もうと思うのだが、レディオヘッドのアルバムを聞いて、それから、今日、買ってきた、尾崎豊の、約束の日(VOL.1)という、バースツアーの最終日のライブ盤を聴いて、何とも言えない世界に持ってかれたのか、その後、呆然としたまま、一ヶ月ほど前に購入したザ マッド カプセル マーケッツの010というアルバムを聞いて、やはり、呆然となっていた。

まぁ、そういう時は、スカイプで会話するのがいいのだけど、ゆしらくんは電話に出ないので、ほとんど渋々、こうして文章を打ち込んでいて、話したいことは、音楽のことで、レディオヘッドの話を聞きたくもあるのだが、ゆしらくんがこのタイミングでは電話に出ないことは予測出来ることなので、僕の頭の中は、言葉ではなく、音楽でいっぱいになっていて、ブックオフとゲオで、中古の、安価な、アルバムをたくさん買ってきて、少しずつ、聞いている状態が続いてはいるようであった。

断片的には、言葉が出てくるというか、思い出すというか、そういう感じが、最近、あって、仕事に追われているからかも知れない、何故か、昨日から明日まで、三日間、仕事が休みになって、本当は、今日一日だけ休みで、ああ、昨日は一応、デジタルアルバムの編集という仕事をこなしたのであったけど、三連休みたいなもので、気が抜けてしまっている、というのも大きいかな。
仕事で忙しいはずなのに、三連休? みたいな感じかも知れない。

ゲオやブックオフでCDを漁りに行くのは、釣りみたいなもので、今日購入した15枚は、レディオヘッドも含めて、当たりが多かった気がしている。
今日、買いに出かけたのは、レディオヘッドのイン/レインボウズが、中古で、ブックオフで500円で売っていることを思い出して、ああ、欲しいな、と思ってのことだったのだが、100円のワゴンセールで、高橋幸宏さんのソロアルバムがあったり、15枚のうち、とりあえず安いから買って聞いてみよう、というのもあって、例えば、MOVEのユーロビートリミックスのアルバムをワゴンセールで見つけて、100円だし、ユーロビートはあまり聞いてこなかったし、MOVEはアニサマに出たりもしているから、買ってみようかな、というのがあって、そういう、押さえのように購入したアルバムの中には、当たりもあるし、まぁまぁ、というのもあって、だいたい、外れというのはないのだけど、グローブにしても、最初は、二枚組みのベストアルバムが100円だったから、まぁ、買ってみようかな、と買ってきて、ちょっと聞いて、しばらく放置していて、ふと、聞きなおしてみたら、なにこれ? と吃驚したわけで、それから、グローブのアルバムを安価で見つけてきては、買い漁り、今では、グローブのアルバムが、リミックスも含めて、11枚、手元にある。
全て、250円以下で購入した。

一度に、10枚以上、安いからといって、アルバムを購入するのは、ある種の病気のようなもので、一度にこんなに買ってきても、全てを聞き込めるはずがなく、本当は、若干、高くついても、一枚、確実なアルバムを購入して、ずっと聞き込んだ方がいいとも思うのだが(何よりも手元にたくさんアルバムがあると、自分の頭が沸騰するから)、音楽の知識がろくすっぽない僕では、どれを購入して聞いたらよいのか、自分が今、音楽で何を求めているのかも、分からないのだから、手当たり次第に買ってみるしかない、レディオヘッドのアルバムは、380円が2枚と、500円が1枚、580円が一枚と、僕としては、安くはなかったのだが(何が安くて、何が高いのか、よく分からないところではある)、4枚の合計金額は、暗算してみたら、1840円であった。
これは、インポートの新品のアルバム一枚分ぐらいの値段で、1枚のところを4枚手に入れられたので、安く手に入れられた、と考えるのが、常識的なのかも知れないが、このような常識を心の中心に置いてしまうと、バカスカと中古でアルバムを買い漁ることは目に見えている。
ただ、アトムさんにしてもそうだけど、レディオヘッドのアルバムは、僕の中できちんと聞き込まないといけないな、というのがあって、それは、ゆしらくんがもっとも影響を受けている音楽家の一人が、トム・ヨークだからであり、僕は、ゆしらくんの他のスター、例えば、ニック・ドレイクや、ジョン・レノンの曲は、割かし、聞いているか、聞き覚えがあるのに対して、トムさんは、OKコンピューターのみ、それも、しっくりとは来ていないので、これは拙いな、と思ってはいたところの、アトムさんの曲との出会いがあり、そちらは、もう、良すぎるわけで、まだ、手元に届いていないのだけど(先ほど、アマゾンのアプリで調べたら、早くて今月の末に届くとのこと)、アトムさんは新品でアルバムを購入したわけで、今の僕が、新品でアルバムを購入するというのは、よっぽどのことだと思われるのだが、アトムさんに関しては、よっぽどなアルバムなのだ。
今、一ヶ月ほど前に、マッドさんのアルバムと一緒に購入したアンダーワールドのア・ハンドレッド・デイズ・オフを流していて、このアルバムは、アンダーワールドって有名だし、ユーチューブでちょっと聞いてみたら良さげだから、買ってみようかな、ぐらいのノリで購入してみて、確かに、レベルの高い電子音楽ではあるのだが、聞いていて驚きがあるかと自分に問えば、驚きはあまりなく、それは、とどのつまり、これに近いことは、今の自分でも、ある程度ならば、真似することが出来そうだな、という気配がするからで、僕の耳からは、順当な、整合性が高いテクノ、という感じで聞こえてくる。
もちろん、だからといって、このアルバムが外れだった、ということではないし、今、聞くのが、多分、三度目だけど、すでに、自分で曲を作る上で、取り入れる、取り入れられる要素はいくつもあって、僕は、テクノをよく聞いているけど、それは、自分の曲を作る上での参考にしたい、という前提がまずあってのことで、しかし、僕の心にとても強く残るアルバムか、と自分に問えば、今はまだそうではない、と言ったところだろうか。
電子音楽に関して、今の僕が、一番、心に焼き付いているアルバムは、グローブのレベル4で、これは、例えば、アンダーワールドのア・ハンドレッド・デイズ・オフに比べて、優れたアルバムなのか、と言った尺度ではなく、個人的なことであって、それは、音楽的な評価というよりかは、印象とか、インスピレーションに関わることではあるだろう。
僕の音楽の引き出しを刺激してくれたり、増やしてくれるであろうものを、僕は触れていたいし、その意味では、他人の音楽を聴くことと、自分で音楽を作ることは、それなりに密接につながっている気がする。
しかし、それだけで音楽を聴くことは、功利的であり、また、自分の価値観に、音楽を閉じ込めることにもつながっていく可能性が高いので、出来る範囲で、少しずつ、音楽の範囲を広げていく必要を感じてもいる。それは、レディオヘッドザ・ベンズの方向性ではなく(いわゆるロックではなく)、まずは、電子音楽の方向で。というのは、やはり、何度も書いているけど、僕に音楽の知識があまりないことで、中古屋でアルバムを漁っている時、僕はアイフォン片手に、アマゾンのレビューを参考にしていることが多い。
そうやって調べないと、今手にしているアルバムの音楽のジャンルすら、分からないからだ。ロックなのか、パンクなのか、テクノなのか、そして、電子楽器を組み入れたロックも存在しているし、どのような感じの曲があるのか、大まかにでも把握しておかないと、せっかく買ったアルバムが無駄になってしまうことだろう。
もちろん、無駄になっても僕はかまわないのだが、それは、僕に購入されたアルバムに申し訳ないので、出来るだけ、僕が何度も聞くアルバムを購入したいのである。

話が無駄話にばかり進んでいる。
もちろん、僕は無駄話がしたくて、この文章を打ち込んでいるので、自ずと、そうなっていくのだが、些か以上、ゆしらくんのことを度外視して、自分のことばかり打ち込んでいるので、この辺りで方向転換して、ゆしらくんに向けて、文章を進めていく。
ユニットのことも視野に入れて、忌憚なく書いていくが、僕は、ゆしらくんが愛してやまない音楽家の中で、ニック・ドレイクはかなり好きで、ジョンはよく分からなくて、トムさんはすごい、という感じに、現時点でなっている。
これは、ユニットの次の方向性に関わるであろう話で、僕は、ゆしらくんが好きな音楽、やりたい音楽に関して、文句を言うつもりはまったくないのだが、ジョンさんの感じの曲を作ってきた場合、僕はやはり、分からないだろう。
そして、僕に、ジョンさんの感じを要求してきても、僕はまず絶対に、ゆしらくんの要望に応えることがかなわないだろう。
ソロでプレイして、それをユニットのアルバムに入れることに関しては、曲のレベルが他の楽曲に比べて、劣ることがなければ、入れることに賛成するけど、それがどういう曲なのかは、僕には分からないのは目に見えている。
僕が、トムさんの音楽性を捉え直す必要を感じているのは、そういうことで、レディオヘッドのあの曲の感じをイメージした、とか言われても、僕が出来上がった曲を聞いてピンとこなかったら、お互いに困ってしまうからである。
お互いの音楽性、音楽の嗜好性の共通項は増やしておくことに越したことはないだろう。
例えば、僕がよく聞いている曲の感じを、ゆしらくんに要求しても、ゆしらくんのギターでは、しっくりくることはあまりないかも知れない。
それは、僕が、ゆしらくんのギターのプレイもまた、音色の、トラックの一つとして捉えているからであり、ビーズの松本さんのように、まずギターありきで、音楽を作り出すタイプではないからだ。
このことに関しては、すでにアイデアがあって、ゆしらくんのギターの旋律をループにして、自分の曲に取り込んだらどうだろうか、と考えている。
それならば、一定の旋律になるから、テクノとしては、取り込みやすい。
まぁ、これは、自分のイメージに合うように、いいところ取りをする、ということで、その為に、僕は、アプリを新しくダウンロードしたりして、準備を進めてきた。
多分、今の環境ならば、僕はそれが出来るだろう。
それに、ミックスに関しても、カオスパッドで行っているので、僕のテクノとゆしらくんのギタープレイを組み合わせることも、今までよりかは、上手く出来るようになるはずである。

くどい話になってしまうが、僕は、何故なのか、電子音楽の方に進んで、シンセを扱うようになった。この副産物として、音と音の組み合わせも行うようになり、それは、日々、やれることが増えてきているのは確かなことだろう。
つまり、ミックスに関しても、自覚があまりないままに、やれるようになってきていて、今、ちょっとずつ、DJ用のアプリも弄っているのだけど、少しずつ、理解してきているので、そのうち、DJみたいなこともやれるようになるかも知れない。
多分、やろうと思えば、今の段階でもやれなくはないだろう。ただ、DJというものが、僕の中で、よく分からないから、やらないし、やれないだけのことで。必要ならば、アプリがあるので、実現可能ではあるだろう。
僕はどうやら、音と音の組み合わせに関しての才能のようなものがあったようだ。

今のゆしらくんには、音と音を組み合わせて、一つの曲にする、という才能と言うか、能力が、僕よりかは少ないと、僕は感じている。
これは、簡単に言えば、プロデューサーに向いていない、ということである。
また、ゆしらくんは、PCのDTMのソフトをいくつかやってみた、という過去の経緯があり、それらのソフトを使って、曲を作り続けることがかなわなかった、ということがある。
僕は、アイフォンのアプリと、DS-10から、電子音楽を始めて、今でも、それらを組み合わせて、音楽を作り続けている。
これは、入り方の問題かも知れないし、運が悪いか良かったか、ということかも知れないし、時代性の問題なのかも知れない。
たまたま、ということでもある。
ゆしらくんが手にしたPCのソフトは、たまたま、ゆしらくんに合わなかった、のかも知れないし、僕はたまたま、自分に向いているアプリやソフトを手に入れることが出来た、だけかも知れない。
ゆしらくんは、シンセソフトのプリセットの音色が気に入らなかった、と言っていて、僕は、アイフォンのアプリのプリセットの音色に不満を覚えたことは少ないし、むしろ、あまりの良さに驚かされることが多い、という違いも、実に大きな違いだと、僕は感じている。

僕になくて、ゆしらくんにあるのは、楽器(ギター)のこだわりであり、また、ギターの音色へのこだわりでもあるのではないだろうか。
僕は、曲を聞くとき、わざわざ、ギターの音色だけを聞き込むことは、松本さんの曲以外はほとんどしないし、そもそも、僕は、ロックをあまり聞かない。
何故ならば、ロックは今の僕では作ることが難しいし(20曲作って断念した)、ロックよりもテクノなどの方が、参考になるからである。
ゆしらくんは、テクノは作れないけど、ロックやフォークなどが、僕よりも出来る。
僕は、ロックなどは出来ないけど、テクノは出来る。

もう一つは、ゆしらくんは、音楽、特にロックへの憧れがかなり強くあるのに対して、僕は、ロックはもちろんのこと、テクノに関しても、憧れをあまり持っていないということだ。

僕が詩人であろうというのを辞めたのは、ゆしらくんの詩があったからで、僕はどうあがいても、ゆしらくんのような詩が書けないと感じたし、ゆしらくんが詩人であるのに対して、自分は詩人ではない、とも思った。
そして、僕は、詩をのびのびと書けたためしはなく、気楽な作業だとはとても言えなかった。
音楽制作は、始めた時からずっと、今でも、気楽であり、楽しく、いい気晴らしにもなる。
僕の曲の出来はともかく、僕は、音楽を作ることが向いていたようである。
それは、僕が一年間で4枚のアルバムを作ったことで具現化しているだろう。
アルバムを作ることが、気晴らしになるから、どんどん作っていっただけのことなのだから。

ここにも、ゆしらくんと僕の違いがある。
僕にとって、音楽制作とは、まず、気晴らしなのである。
ゆしらくんにとって、ギターをプレイすることは、気晴らしにもなるだろうけど、自分の曲を創作する、ということに関しては、気晴らしとは言えないのではないだろうか。
一緒に生活していて、一緒にアルバム制作をしていて、その大きな違いに気づいた。
つまり、ゆしらくんが自分の曲を制作するのに、まず辛さがあるのに対して、僕には、その辛さがないか、あったとしても、感じないのだ。
それは、僕が、詩を書くときに、まず辛さがあったので、多分、同様のもどかしさみたいなものなのではないか、と勝手に推測しているのだけど。

じゃあ、僕のように、ゆしらくんも気晴らしとしてギターをやって曲を作ればいいじゃないか、ということには、当然ながら、ならない。
歯を食いしばって、やっていくしか、多分、あるまい。
そうじゃなければ、まず、二人が満足出来る曲やアルバムは出来ないから。

僕は、サウンドクラウドにアップしたゆしらくんの曲は、カバーであろうとも、必ず2回以上は聞いていて、最近のカバーを聞いて、ちょっと調子が回復したかな、と感じている。
ただ、まだ本調子ではなさそうだし、詩を書くことに気持ちが行っているようなので、すぐにユニットの音楽制作に取り掛かろう、と思っていない。
音楽が本調子になるのにどれぐらいの時間が掛かるのか、分からないけど、そうなるまで、僕は待っている。急かすつもりはない。
これは、入り方の問題で、入り口さえ間違えていなければ、時期が来れば、すっとやれるようになるだろう、と考えているからで、最近の曲を聞いて、入り口には立っているんだな、と感じているので、それならば、僕が言うべきことはないからである。

ちょっと他人の悪口になってしまうが、ゆしらくんも知っているとある人がいて、その人のツイットを見てみたら、新曲をサウンドクラウドにアップしていたから、聞いてみた。
僕は、良い曲とは思えなかった。
それは、ただ、単純に、良くない、ということではなく、その人の最初にアップしているデモ曲を改めて聞いてみたら、出来はともかく、良くない、という感じではなかったのである。
これは、僕個人の捉え方なので、間違っている可能性は大いにあるのだが、主観的に言わせてもらうと、最初にアップしている昔の曲は、伸びていきそうな勢いのようなものが感じられるのに対して、新しくアップした曲には、そのような勢いが感じられなかった。
多分、その人は、今は、楽しく音楽をやれていないのではないだろうか。

ユニットに関して、話を戻るが、具体的に、現実的に、二人ならば、どのような音楽性、曲に着地出来るだろうか、考えてみると、ビートルズやジョンさんではないだろう。
これは、まず、僕が出来ない。
それと、ゆしらくんの今の音楽のセンスともズレているように感じられる。
もしかしたら、ジョンさんのような感覚は、ゆしらくんの恋人がメンバーに加わったとき(僕とのユニットに限定するつもりはない)、現れるかな、という予感はしている。
つまり、オノ・ヨーコがいなければ、ジョン・レノンは成立しないのではないだろうか。

今のゆしらくんが向いているのは、弾き語りでやれるニックさん、エレキならばバックリーさん、これは多分、苦労が少なく出来る。
レディオヘッドは、遠いけれど、まだ、絶対不可能だとは、僕は感じていない。
これは、ゆしらくん一人ではかなり不可能だけど、僕のシンセなどと組み合わせれば、ちょっとは近づくことが出来そうだな、という気配を感じ始めている。
ただ、トムさんのファルセットの声は絶対に無理。そして、あの声が、レディオヘッドの、トムさんの音楽のかなりの比重を占めているだろうから、真似は出来ない。
ゆしらくんの歌声に、あのような透明感はないからで、レディオヘッドからトムさんの歌声を引き算して、そこから、二人でやれそうなことを、近づけていく必要があるだろうし、ゆしらくんの歌声をどのようにしていくか、ということも考えて、試行錯誤していく必要があるだろう。

歌ものに関して、分かってきたことは、僕にはメロディーメーカーの才能がなさそうなことで、メロディに関しては、ゆしらくんが作った方がいい。
具体的な作業内容について、今のアイデアを書いていくと、弾き語りでなく、二人の楽曲にするならば、歌ものに関しては、まず、ゆしらくんが、歌とギタープレイを別々に録音して、データを僕に送る。僕が、そのデータを加工したり、トラックを作って、シンセの音などを組み合わせて、曲を完成させる。
歌とギタープレイのデータを分けるのは、別々に加工できるようにする為である。

もちろん、トムさんとのレベルは比べ物にならないぐらいの差があるけれど、次に二人のユニットで取り組むことは、レディオヘッドやトムさんの音楽性に近づくことなのかも知れない、と感じてきている。これは、今日、何度もレディオヘッドのアルバムを耳に入れているうちに感じていることで、それが、二人にとっての幸福につながりそうだし、また、現実的な着地点のような気もしてきている。
僕はロックが出来ない、ゆしらくんはテクノが出来ない、だから、二人でロックは無理で、テクノも無理、ならば、その両者が不思議に融合しているであろうレディオヘッドの音楽性が、実は向いているのではないか、と。

ここで、ユニットの音楽性に関して、いくつかの方向性を示しておきたい。

簡単な話、メンバーは二人なので、方向性は大きく分けて、四つしかない。

・ゆしらくんのソロ

・僕のソロ

・ゆしらくん主導で、二人で協力して制作する曲(主に歌もの?)

・僕が主導で、二人で協力して制作する曲(主にテクノ)

ソロの音楽性に関して、僕はゆしらくんに口出す気はない。
ジョンさんのような曲がやりたくて、上手く出来たのならば、それはそれでいいし、やりたいことに挑戦していけばいいんじゃないかな。
ちなみに、付け加えておくと、ゆしらくんのソロに関しては、ゆしらくんの他に誰かが演奏や歌、コーラスなどで参加していても、曲のクオリティが保てていれば(その時点でソロではない、というツッコミはありつつ)、歓迎する方向で考えている。
つまり、ゆしらくんは、ソロの曲に関しては、自分のやりたいようにやればいいわけで、ただ、偉そうに聞こえるかも知れないけど、僕のソロの曲よりも、僕の主観になってしまうが、著しく劣ってしまっていると感じたら、アルバムに収録しないことになるだろう(これはお互い様で、僕の曲がゆしらくんの意見でボツになることもあるわけで)。
もう一度、繰り返すけど、ゆしらくんのソロに関して、出来上がった曲の音楽性に関しては、出来る限り、あれこれと意見するつもりはないし、ユニットで縛るつもりもない。僕の言っているのは、クオリティの話で(楽曲のクオリティに関しては、改めて、ゆしらくんと議論しなくても、ある程度以上、共通の理解を得られている、と思う)。

ユニットにおける、僕の音楽は、今の段階では、クラブ・ミュージックを主体に考えている。
低音重視のアシッド系みたいなものと、高音重視のポップテクノ路線で。
ちなみに、ユニットのファーストアルバムは、ポップテクノ路線を意識している。
僕のアンビエントをユニットの活動で前面に押し出すことを、今は考えていない。
それは、僕の場合、ソロアルバムでやればいいかな、と考えているから。

今のところ、ゆしらくんがオリジナル曲でものにしているのは、どちらかといえば、アンビエント系で、ロック路線ではないだろう。
ということは、つまり、ゆしらくんは、アンビエント系ならば、ギターでやれる、ということである。
これは、やりたい、やりたくない、という話ではなく、やれる、ということで、結局、お互いに、やれるところからやるしか手段はないのだから、ゆひらくんの場合、大きな一つの主軸に、アンビエントを持ってくる、というのが、現実的な考えなのかも知れない。

僕が今、このようなことを書いているのは、これがユニットにおける僕の役割だと捉えているからで、全体を見て、細かく調整するのが、僕の役割だと思っている。
ゆしらくんの役割は、フロントマンで、また、ネットでの宣伝活動などを引き受けてもらいたい。
このような話は、最初からしているから、あいもかわらず、僕はくどいだろうけど、再確認の為。
今のゆしらくんは、ユニットのフロントマンや、サウンドクラウドでの活動は、荷が重いだろうから、今はこれぐらいにして、この文章を終わる。