you've got to help yourself

you've got to help yourself

音楽をやっていて、よかったと思うのは、言葉を使わないことだ。
言葉では伝えられないこと、言葉にしたくないことでも、音楽ならば、音で表現することが出来る。

今日は、仕事から帰ってきて、一服した後、楽器を取り出して、作曲作業に入った。
今朝から、頭の中に、こういう曲をサウンドクラウドにアップしよう、
というイメージがあって、仕事の合間に、具体的な演奏方法を考えていた。
楽器を取り出して、スピーカーにつないで、音を確かめて、頭の中で音を組み合わせ、全体の何となくな流れを決めるまで、一時間ほどかかった。
そして、演奏は、30分にしよう、と決めていて、演奏・録音していたら、カオシレーターの電池が切れて、音が出なくなってしまった。
せっかく約20分、演奏したので、何とか別の楽器の音を組み合わせて、28分ぐらいの曲にして、アップしたのだが、聞き直して、満足がいかなかったので、削除して、同じタイトルの曲を、一回目の反省点を活かして、音を変えたり、引き算して、また、鉄琴とハーモニカを使用せずに、カリンバをいつもの電子楽器に加えて、演奏してみた。
30分は長いので、20分に収めよう、と考えながら演奏していて、2
回目は、自分のイメージに近い演奏が録音できたように思われる。
完成までに3時間ほど費やしている。

「sleep,you've got to help tourself」という曲名は、不眠症の人に向けて、眠れるような音楽を奏でたい、と考えて、まずはsleep、そして、後の英文は、YMOの「以心電信」から借用した。
tourselfになっているのは、CDアルバム「GO HOME YMO」をiTunesに取り込んだら、そういうタイトルになっていて、サウンドクラウドにtourselfと打ち込んだ後、英訳で調べたら、訳が出てこないので、歌詞をネットで調べたら、iTunesのデータが間違っていることに気が付いた。
直そうかとも考えたけど、まぁいいや、と、そのままにしてある。
そういうことに、僕は昔から無頓着だし、YMOの曲とタイトルが同じのは、YMOに申し訳ないので、こちらはtourselfぐらいで丁度いいかも知れない、と思うところもある。

僕にとって演奏は自己満足だとずっとここで書いてきた。
そういう一面はあるのだが、実際は、全部が全部、自分の音楽が自己満足というわけではない。
もともと、やり始めるきっかけはそうではないところがあるし、僕の友人で、夜、眠れなくて困っていて、僕のピアノとハーモニカのシンプルな演奏をメールで送ったら(この時はまだサウンドクラウドを利用していなかった)、眠れた、安らいだ、と喜んでくれたので、この友人が眠れるような演奏を意識して録音し、メールで送ることを何度かしている。

以前、ブログで、僕の音楽は、睡眠か覚醒の二つの軸を意識してやっている、みたいなことを書いた覚えがあるのだが、睡眠の方は、眠れない人が聞いて、もし、眠ることが出来るのならば、いいなぁ、と思いながら、演奏しているところもある。
僕自身は、睡眠障害がないので、そういう悩みがほとんどない。
そういう、能天気な人間の方が、もしかしたら、リラクゼーションの音楽を作るのには向いているのかな、と思いつつ、やっているだけではあるのだが。

音楽を半年ほど続けてきて、スランプが来るのかな、と待っていたら、ちょっとシンドイな、という時がやってきた。そのこともこのブログに認めた覚えがあるのだが、そのシンドさは、4日ほどでなくなってしまったようだ。
多分、一週間は続かなかったのではないだろうか。
何となく、コツのようなものをつかめたようで、以前に比べて、自分の音楽が、少しマシになってきたかな、と聞き直していて、自分で感じるから。
それこそ、妄信しているだけで、ぜんぜんそんなことはないのかも知れないけれど、数日前、知り合いではない外国人が三人ほど、僕の演奏にハートマークボタン(ライク!)や、すごく面白い、みたいなコメントを英文で書き込んでくれたので、以前に比べてよくなったのかな、と、これまた能天気に思っている。

今回の曲は、言葉にしたくないので、具体的なことは書かないし、書けそうもないので、説明はしないけど、とあることがあって、自助ということを音楽を通じて伝えたかったので、それを曲にしてみた。
ああ、音楽をやっていてよかった、と、本当に思った。
クドクドと言葉にして伝えても、多分、誤解されるだろうし、こちらも、冷静に言葉では伝えられそうもないのが分かっていたから。
今回の曲はそうだな、何度か聞き直してみて、特定の誰かに向けて演奏しているというよりかは、聞いてくれた人達全てに向けての曲なのかも知れない、という気もしている。
聞いてくれた人達が安らかに眠れること、まずは自分で自分を助けること、この二つの思いを、自分なりに込めてみたつもりではある。