覚書 13

覚書 13

昨日は休みで、あれこれと雑用をこなした後に、夕方から、作曲作業を始めて、終わったのが、今日の朝だった。
まさか、これほど時間がかかるとは思わなかった。

曲自体は、三時間ほどで完成した。
私はいつも、二時間ほどで作り終えるのだが、今回は、シンセサイザーの音色を自分で調整したのと、カオスパッドのラインインを使って録音した後に、フィルターを使って、ミックスしたことに時間を取られた。
だがしかし、一番の原因は、カオスパッドに接続したラインが原因だと思うのだが、曲の右側がほとんど無音で録音されていて、そのままでは曲としては成立しないので、なんとか、曲の左側の音を右側にコピーする方法をインターネットで調べて、あれこれとフリーソフトをダウンロードして試行錯誤した、それが、多分、七時間ほどかかった。
そして、夜が明けた。

時間をかけた甲斐はあって、なんとか、曲をミックスし直して、完成したデータをサウンドクラウドにアップすることが出来た。
怪我の功名、というべきか、ミックス用のいいフリーソフトを手に入れることも出来たし、今後の曲作りに活かすことも出来るかも知れない。
疲れたけど。

今回の新曲、パーソナル・コミュニケーション・システムは、当初、アシッド系の曲をイメージしていたのだが、仕上がったものは、音色がいつもよりも多く、さらに、カオスパッドでエフェクトを二回かけたので、シンプルとは程遠いものになってしまった。
どうやら、今回のアルバムは、このような路線でいくのだろうな、という気配を感じている。
ただ、一曲は、今までにないシンプルな構造の曲を作りたいとは考えている。

前回のアルバムは、意図的に、音と音の遠近感をなくすように制作した。
これは、ユニットのアルバムの曲たちに、音たちの遠近感があったからで、私の言う遠近感とは、音の強弱のことでもあって、遠近感をなくすとは、音質を揃えて、音量もだいたい同じにして、音色をあまりいじらず、つまり、音を動かさず、一定のループを維持することである。

〈二日後〉

今回のアルバムの曲たちのイメージが固まってきて、全体の20%ほどか。
前回のアルバムでもそうであったが、まずあれこれと考えて、タイトルを決めてから、曲の全体を、アルバムの流れも含めながら、いくつもの曲を同時進行で考えている。

サウンドクラウドでの私の曲のリスナーについて、少し調べてみたら、ここ十日間で、鎌鼬という曲が三回プレイされていて、プレイした人の国籍は、それぞれ、韓国、ブラジル、フランスだった。
また、アカペラでカバーしている斉藤和義さんの曲、ウエディングソングのプレイ数が16回で、この曲は、半年ほど前にアップしたもので、今ではほとんど私の意識に登らないのだが、私がアップした曲の中では、一番プレイされていて、今では200回を超えている。
検索にひっかかるのか、こちらは、日本の方のみが再生しており、不思議なのは、十日間でダウンロードが4回させていること。
内訳の三回は、日本の方で、あと一回は、マレーシアという表示が出てきたが、これは多分、再生せずにダウンロードだけを行ったのではないだろうか。

カバー曲なので、検索にひっかかって再生されるのだろう、というのは理解出来るのだが、ダウンロードされている理由がまったく分からない。
以前から、この曲だけ、ダウンロードされており、ほとんど、コメントなどの反応はなく、ただただ、誰かからダウンロードされている。

私が、世界中の人たちに向けて、音楽をやっている、というのは、誇張とかではなく、現実に、カバー曲を除くと、日本の方よりも、海外の人ばかりなので、まぁ、反応はあまりなく、あまり再生もされてはいないのだが。
鎌鼬という曲は、日本人受けは考えていなくて、海外の人に、何か不思議な、変な曲だな、と感じてもらいたいな、という気持ちがまずあって、私の歌も入っているのだが、歌詞の意味を理解してもらいたいわけではなく、ボコーダーでエフェクトをかけて、これも一つの音色として、聞いてもらいたかった。