アンビエント・ミュージック

アンビエント・ミュージック

ふと気になって、部屋での仕事のBGMとして、ブライアン・イーノアンビエントをユーチューブで検索して聞いていた。仕事の残りは明日やることにして、洗濯機を回しながら、今も聞いている。次は、こういう曲を作ろうかな、と思った。一曲が十分以上で、CDに五曲から七曲ほど収録して。
今やっている曲たちは、基本的に五分以内、三つぐらいのループを組み合わせている。次は同じことをしたくないので、これまでの経験を活かしながら、アンビエントを目指してみるのもいいかな、と。正直、聞きながら、これだったら近いものを僕でもやれるんじゃないか、と思った。だいたいいつも、こんなことを思ってから、曲作りに入るのだが、作っているうちに、どんどん違う方向に進んでしまう。つまり、同じように作るのは、最初の予想よりも難しいし、同じように作ることに飽きてしまうところもある。
今、夕方、部屋の明かりは、デスクスタンドと、PCの液晶モニター、窓からのカーテン越しの薄光しかない。こういう中で、スピーカーから流れてくるブライアン・イーノアンビエント・ミュージックを聴くのは、心地いい。音の響き。次回は、僕は、シンプルなループを基本にして、ミニマム・ミュージックを作りたくなってきた。僕の中で、音楽が蘇ろうとしているようだ。

例えば、今、僕は、久しぶりに、アイフォンからではなく、ノートパソコンと外付けのキーボードを用いて、この文章を打ち込んでいる。キーボードタッチのカチャカチャという音をDSのソフトを用いて録音してみたい(四つまで録音して簡単にループを作成出来るソフトを僕は持っている)。静かな、静寂の、心が休まる、テンポの遅い音楽。ちょっと遊び心を入れて。

いくつかの具体的な音と組み合わせ方が、僕の頭に浮かんでいる。
重要なのは、音、音の流れ、空気に、自身の心が馴染むかどうかだ。馴染まなければ、その音楽を奏でることは、難しい。そういう気分に自分がなれるかどうかだ。これは、今ではなく、今後の、近い未来の話として。

近頃はめっきり、一人で淋しく過ごす時間が増えた。手相の新しい思われ線は消えていないので、手相によると、いい出会いが近い未来に起こるようで、今の僕の楽しみは、それぐらいしかないのかも知れない。今日は、ちょっと楽しい妄想に耽るのもいいかな。ポートフォリオは、応募する準備が順調に進んでいて、あとは、ダンボールでパッケージして、近所の宅急便から送り出すのみになっている。写真サイトも更新した。今日は、部屋のカーテンを撮影して、モノクロームのフィルターを用いて、インスタグラムにアップした。サウンドクラウドは相変わらず、アップしようとすると、意味不明のエラーになる。
僕は、心根にアンビエント・ミュージックを持っている人がいい。余分なものはない、静かな、流れていくような音楽、心の響き。そういう心根を持っている人は、多分、本当に少ないけど。そういう誠実さを身に沁みて分かっている人がいい。そういう目を持っている人がいい。そういう手を持っている人がいい。素直なはにかみがいい。

去年の冬頃、僕はひどく落ち込んでいて、写真撮影の仕事で、ありえないミスを何度かした。自分がなさけなくて泣いた。もうこれは仕方がないな、今はどうしようもないな、と思った。もし、これを乗り切って、まともに撮影の仕事が出来るようになったら、心を改めて、一から頑張ろう、と自分の心に、何者かに誓った。僕は、その時のことを覚えている。今、僕が写真の撮影で手を抜けないのは、抜きたくないのは、その時の自分への誓いを守りたいだ。エンドロールの撮影だろうと、人様に関わり、お金を貰うのならば、今の自分が出来ることをしたい。特に、結婚式のように、相手にとっては一生に一度のことならば、尚更、全力で写真を撮りたい。無理をして失敗するようなことはなく、無理はせず、手を抜かず、当たり前に、写真を撮りたい。僕はただ、そのことを願っている。
僕はまだまだ未熟だ。ぜんぜんダメだ。だから、今の自分が出来ることをするしかない。

来月ぐらいには、サウンドクラウドに、斉藤和義さんの曲「ウエディングソング」を歌ってアップしたい。親友の結婚を祝福する気持ちを込めて。上手い下手ではない。ただ、歌いたい。それを、親友に届けたい。