ガタロさんの画集をAmazonで注文した。

ガタロさんの画集をAmazonで注文した。

先ほど、NHKのドキュメンタリー番組を見た。
その番組に、60歳過ぎの清掃員であり画家のガタロさんというおじさんが主人公として出ていた。
その人の絵を見て、ビックリした。
ああ、この人は本物の絵を描くな、本物だな、と思った。

ガタロさんのことを知りたくて、ネットで検索したら、いくつも、視聴者の人たちがブログで、番組の感想をアップしていた。
いくつかのブログに目を通してみたら、どれも感動が書かれていた。

無名の人でも、いい絵を描く人はいる。この人の絵は、上手い下手をすでに越えている。そこには、人生があり、信念があり、祈りがあり、魂そのものだ。
凄い!
ガタロさんの絵は、決して難しくはない。そこには、見つめ続ける目がある。ただ、目があった。

僕は最近、芸術に関して、もどかしい気持ちを抱えていた。
この番組をたまたま録画して見て、ああ、これだな、と直感した。
こんな人が、こんな絵を描き続けているのなら、もう何も言う必要も、もどかしく悩む必要もないな、と思った。

本当に素晴らしいものは解説を拒絶する、と歌ったのは、早川義夫さんだったが、まさしく、僕は、ガタロさんの絵について、解説をしたいとは思わない。あれらの絵は、解説を拒絶している。解説を必要としているとは思えない。
もうひたすら、絵を描きたい人が、無名のまま、絵を描き続けた、そういう絵だ。
僕は、この人の絵が欲しい、と思った。
思ったから、Amazonで素描集を購入した。

洲之内徹さんなら、ガタロさんの絵をどのように見るのか、番組を見ながら、ふと思った。
間違いなく、気に入ることだろう。
きまぐれ美術館には、あのような絵、無名の絵描きがたくさん紹介されていた。

小難しい理屈なんていらない。
ただ、目があればいい。
ただ、生きること。
そこには必ず掛け替えのないものがある。
ガタロさんの絵は、掛け替えのないものがある。
生きている目がある。

有名だとか、立派な経歴、肩書きとか、そんなものは関係ない。
絵は絵だ。
一生懸命に描いた絵は人の心を動かす。
この、一生懸命に描く、というのは理屈ではない。
一生懸命にやる、というのは、生易しいものじゃない。